ちょっとずつズレていた 3

駅員さんに駆け寄る。

「○○駅で電車が止まってしまいました。もう運転再開しているみたいですけど、いつ電車が出るかわからないから、この駅まで歩いてきたんです。この駅から地下鉄に乗って、梅田に出て、そこから阪急線に乗り換えるつもりで。○○駅の駅員さんに、改札を通過するときにICカードはタッチしなくていいよと言われて、それで……」

駅員さんは、「こいつ結局何が言いたいんや?」とでも言いた気な顔。

要は、前の駅で改札を出るときにICカードをタッチしていないから、ここの改札もタッチせずに通れるようにしてほしいんだけど。

粘り強く説明して、やっと分かってもらう。

駅員さんからしたら、梅田から逆方向へ行く電車に乗っていたのに、なんで梅田に出たいのかが腑に落ちない様子だけど、それは私が最初に乗るべき路線を間違えたから、遠回りだけど何度か乗り換えして家に着こうとしたわけで。ここらへんの説明は面倒なので端折った。

ああ、私の想像していたリアクションと違う!

駅員さんは「それはそれは大変でしたね。どうぞお通りください」と、ねぎらいの言葉をかけてくれるものと思っていたのだ。困難から脱出し、無事生還した冒険家のような気分だったのだが。

他人とは、思い通りにいかないものだね。

駅員さんに通してもらい、やっと地下鉄に乗れた。

梅田から阪急線に乗り換え。

駅のホームに着いたところで、電車の扉がちょうど閉まる。

……そんなこんなで、帰ってきたのは16時半。

13時半には帰ってくる予定だったというのに。

なんか変な日!

私にいたずらをしようとする何者かの意思が働いているとしか思えない。私を家に帰らさないことで、何のメリットがあるのかはわからないけれども。

 

(おわり)

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