お遍路体験記 32日目 2017年4月8日


 大雨。靴やらズボンの裾やらが濡れる。歩きにくい。


 朝から焼きそば定食。お店の奥さんが、私の濡れた上衣をストーブで乾かしてくれた。


 ついに愛媛県に突入。


 建設会社が運営している遍路小屋で休憩させてもらった。雨音を聞きながら休憩。
 トイレもお借りできて、大変助かった。

 雨に濡れながら歩いていたら、車が停まった。
「雨の中、大変でしょう? 乗って、乗って」と。
 お言葉に甘えて乗せていただく。

 乗せてくださった方は、40代ぐらいの男性。関東出身だけど、体が弱いので、空気のよいところに住みたくて愛媛に移ってきたんだって。
 でも、周囲の人たちとうまくいっていないらしく、移住を後悔している様子。
「あなたが男だったら、無理矢理にでも家に連れて帰って、酒を飲ませるのになあ」と残念そうに仰る。この人はきっと、すごく寂しいんだろう。
「よかったら、明日も41番、42番ぐらいまでだったら車で送るよ。連絡先を教えようか?」と言ってくださったが、なるべく歩きたいのでお言葉だけ頂戴することにした。


 41番、観自在寺。


 愛媛に入ってから、急に桜の花がちらほらと見られるようになった。


 ちょうど、花祭り。甘茶をいただく。


 今日は観自在寺の宿坊に泊めていただく。


 だいぶ歩いたでしょ?


 夕食用にカップうどんとスナック菓子を持っていたら、お寺の方(作務衣を来てはるけど、お坊さんだろうか)が、「それを夕食にするの? ちゃんとしたものを食べないと体がもたないよ」と、声を掛けてくれた。近くの洋食屋さんの地図を書いてくださった。
 カップうどんとスナック菓子は、その方に差し上げた。
 夕方に洋食屋さんまで行ってみたけど、まだ開いていなかった。結局、スーパーで惣菜を買って宿坊で食べることに。


 カップうどんとスナック菓子のお返しに、と、珈琲飴をいただいた。

1月の予定

1月の予定 いよいよ2018年に突入

仕事:
ルーティンの仕事:100時間前後
京都でデータ入力:6日間
梅田でデータ入力:3日間

 1年間続けていた文字起こしの仕事は、今月、辞めてしまったの。
 いろんな話が聞けて楽しいから、時間がたっぷりあれば続けたかったけれど、メインの仕事と掛け持ちしようものなら、朝から晩まで働かんと無理。小説を書きたいし、文字起こしを頑張るようになってから耳鳴りがするので、体に悪い気がしてきた。収入面では、メインの仕事がクビにならない限り、慎ましく生活する分には全然困らないので。その点、本当に恵まれている。

趣味:
小説のプロットを完成させる
小説の通信講座の先生から指定された課題図書4冊を読了する
ブログの更新。お遍路の体験記30日分
体重を1キロ減らす。だんだん減らなくなってきた。

用事:
カウンセリング3回目
マニアックなトークイベントに行く予定

お遍路体験記 31日目 2017年4月7日

 小雨。お遍路を休んで、駅の近くの整形外科へ。
 お遍路の格好で行ったから目立った。なぜ足を傷めたか、お医者さんに説明する手間は省けたけれども。
 足を使い過ぎて、足の裏の筋が炎症を起こしているっぽい。
 足の指先が張れているのは、多分、靴か靴下が合わないのだろう、と。靴は新しいのに買い替えたばかりだから、ちょっとはマシになるやろうか。
 飲み薬と湿布を処方してもらった。少しは痛みが緩和されますように。

お遍路体験記 30日目 2017年4月6日


 三十九番、延光寺。高知県最後の札所。


 足を引きずってお参りしていたら、車遍路で来ている男性に、「足の治療をしたほうがいいと思うよ。車で病院まで送ろうか?」と声を掛けていただいた。
 次に向かう宿毛市に整形外科があると調べてある。歩いて宿毛まで行って、明日、病院に行く予定にしている。
 送ってもらうかすごく悩んだけど、やっぱり自分で歩くことにした。お礼を述べて別れた。


 こんにちは!


 通りがかりの食堂にて。外は大雨。


 チェックイン時間より早く着いたので、ホテルの向いの喫茶店で雨宿り。

お遍路体験記 28日目 2017年4月4日

 朝から、とっても憂鬱。
 今朝が納期の文字起こしの仕事、昨日の夜、疲れて寝ちゃって終わらなかったの。
 会社には、納期に間に合わない旨と、今日の午前中にこっちから連絡する旨を伝えておいた。
 よって、電話をかけなあかん。
 納期に間に合わず、しかも遅延連絡もギリギリだなんて、ほんまにあかんわ。
 会社には、歩き遍路をしながら仕事をしていることは伝えていない。どこで仕事をしようと、会社には関係ないことやから。どこで仕事をしていようと、それは私側の都合やから、しっかりせなあかん。
 それやのに、できなかったの。
 恐れおののきながら会社に電話をして謝った。担当者は許してくれて、納期を明日まで延ばしてくれた。明日という期限は死守せなあかん!

 川沿いを歩いて、さらに森の中へ分け入る。
 三原村という、とても感じのよい集落に着いた。
 村中に、花の香りがふわぁ~っと漂っている。


 個人が営んでいらっしゃる休憩所で、麦茶をいただいた。
「いい所ですね! 私もこういうところに住みたいです!」と言ったら、休憩所のご主人に、「住んだら住んだで、いろいろ大変な面もあるよ」って言われた。
 ここで生活するなら、車は必要かもしれへんねえ。あと、季節の良いときに来たけど、冬なんかは厳しいのかなぁ。それにしても、きれいな村!

 すごい素敵な村やのに、写真がないのは、察してくれ。足が痛くて大変やったの。
 お杖を頼りに歩いていたけど、昼過ぎには、ついに足が動かなくなってしまった。
 とうとう、公共交通機関を使うはめになったか。バスに乗ろうか迷っていたら、一台の車が泊まった。

 女性が、車に乗っけてくれた。本当に助かった。
 


 夕食後、部屋で仕事に勤しむ。

お遍路体験記 27日目 2017年4月3日


 朝ご飯を食べながら、アメリカのご夫婦とお話。
 アメリカの生活ってどうなん?と、興味津々の私。
 ご主人がおっしゃるには、アメリカもアメリカでいいところはあるけど、日本に帰ってきて日本食を食べたときとかには、「やっぱり日本はいいなぁ~」って思う、って。
 2人は、ご主人が日本からアメリカ留学したときに出会ったんだって。国際結婚って憧れるわ~。


 38番、金剛福寺。庭園も美しいお寺。


 お寺から出て、ちょっと歩いたところに立っている、ジョン万次郎像。


 ベンチで休憩していたら、お遍路の方に出会う。60歳ぐらいの男性。めっちゃ話し好きな人で、なんやかんやとお話を伺う。蜜柑を差し上げたら、お返しにお菓子とチーズをたんまりいただいた。


 缶コーヒーもおごってもらった。


 2日前に泊まった、大阪出身のご夫婦が営む宿に帰ってきた。


 クッキーをいただく。隣町にあるお菓子屋さんで、わざわざ買ってきてくださったんですって。かわいい~~~~。アーモンドを抱っこしてる。

お遍路体験記 26日目 2017年4月2日

 早朝。宿のご主人と奥さんを起こさないように、そっと出発しようと思ったけど、玄関で靴を履く音で起こしてしまった。
 私のヨタヨタな歩き方を見て、ご主人が、「バスに乗れ~、バスに乗れ~」と呪文のように仰る。
 歩けそうになかったら、バスに乗るかも。
 今夜は岬の近くで泊まって、次の日、Uターンしてこっちのほうに戻ってくるから、またこの宿に泊めてもらうことになっている。岬で1泊するための最低限の荷物だけを持って、リュックは宿に置かせてもらった。重い荷物を背負わなくて済むから、ありがたい。


 道端で、おいしそうな蜜柑を売っている男性がいた。
「お遍路さんには、お接待で差し上げていますので」と、2つほどくださった。
 蜜柑はほしいけど、タダでいただくのは申し訳なくて、「じゃあ、100円で分けてください」とお願いしたら、結局、100円で4つも譲ってくださった。却って申し訳ない。素直にいただいておけばよかった。


 「死の道と■がある 聖書」
 ■の部分は、私が写真を加工して黒塗りにしたんじゃないよ。元々、黒塗りになっていた。何が書いてあるのかごっつ気になる。つい、看板に吸い寄せられて、看板の傍の脇道に入ってしまい、しばらく道に迷った。


 宿のご主人に教えてもらった場所で、ジンベエザメを見た。
 休日だけ、ジンベエザメを一般公開しているんだって。ここを通り掛かるのが、ちょうど休日に当たった私はラッキーだ。
 このジンベエザメは、まだ子供みたい。大きくなったら、大阪の海遊館でデビューするみたい。大阪まで、どうやって運搬するのか気になる。


 お昼ご飯のために食堂に寄ったら、岩本寺の宿坊でお会いした2人に会った。


 そのうちの1人が、かっこいい錫杖を持っていたので、写真を撮らせてもらった。
 先達(せんだつ)といって、お遍路の公認エキスパートだけが持つことの許される品。
 公認の先達になるには、4回以上、八十八箇所を周り切って(必ずしも歩き遍路だけというわけではなく、車での遍路なんかを含んでもOK)、お寺の推薦をもらって、研修を受けないとあかんらしい。


 2人と別れて、さらに歩く。
 休憩所に立ち寄る。ここは、泊まってもいいみたい。男だったら、泊まってみたい。


 何やら、楽しそうなカフェが。入りたかったけど、入口に「今日『も』おやすみ」の看板が。
 やる気の無さがが素敵。


 今日の宿。なんとか、バスを利用せずに歩けた。


 アメリカから来たご夫婦とまた一緒になった。夕食を共にする。

お遍路体験記 25日目 2017年4月1日


 道の駅でお昼ご飯のパンを購入。
 岩本寺の宿坊で知り合ったおっちゃんに会う。私のヨロヨロな歩きぶりを見て、心配してくれる。
 お遍路の旅を通して、いろんなおっちゃんに知り合ったけど、やっぱり、娘のいる人は、すごく細やかに気に懸けてるれるという印象。お礼に、アンパンをお渡しする。

 道の駅の椅子でひとりで休憩していたら、地元のおばちゃんが声を掛けてきた。
 昔は民宿をしていたが、宿泊客のモラルがあまりにも低いので、嫌になって民宿をやめた、とのこと。
「特に、大阪の客はあかん。ひどい」と、大阪人のディスりが延々と続く。後から気まずくなるのが嫌やから、「あの~、私も大阪人ですが」と言っておいた。
 大阪から車で来た客に、布団やら枕やらを盗まれたらしい。よくよく話を聞いてみたら、海沿いの民宿で、客の大半はサーファーだったみたい。お遍路が泊まる宿よりは、いろいろとトラブルがありそうではある。
 しかし、サーファーにもいろいろいるし、大阪人もいろいろやねんで。
「盗まれたことがはっきりしているんだったら、警察に届けなかったんですか」って聞いたら、「やっぱり、そこまではねえ……」とのこと。人情があるといっていいのだろうか。何年も根に持つぐらいやったら、警察にスパッと届け出て、早く忘れてもらったほうが、大阪人としては気分が良いのだけれど。
 アメリカのミシガンから来ているご夫婦がやってくると、おばちゃんは、さっと去っていった。
 待ち合わせしているわけではないけど、同じお遍路によく会う。皆が札所に向かって歩いているのだから、歩くペースが同じぐらいな人とはよく会うことになる。

 また一人で歩き出す。


 本日の宿に到着。
 大阪出身のご夫婦が経営している宿。
 基本的には歩き遍路の人しか泊めないらしい(自転車の人は、場合によっては泊めるっぽいけど、自動車の人はだめ。歩き遍路で苦労している人たちを応援する目的で経営している宿なので。


 夕飯のカレー。部屋で一人で食べるスタイル。


 朝食用のパンを、予め配ってくださる。


 部屋はとっても清潔。居心地が良かった。食事込みで、1泊3000円。大変ありがたい。

 iPhoneの充電ケーブルが死亡したので、近くのコンビニに買いにいった。紙の地図帳と同じぐらい、Google Mapを使用するので、iPhoneが使えないのは不便。
 足が限界なので、近くのコンビニへ行くのも一苦労。宿のサンダルをお借りして、ヨロヨロと歩く。なんとか買いに行けた。
 こんな調子で、明日も歩けるのだろうか。先が思いやられる。
 

お遍路体験記 24日目 2017年3月31日

 お遍路の旅に出て二日目に、宿で知り合ったベテランのお遍路さんに、「月末までに、岩本寺に着けなかったら、一度、家に帰って、装備の見直しをしたほうがいい」とアドバイスを受けた。
 あれから3週間。岩本寺に着いたのが、昨日、3月30日。なんとかギリギリ月末までに着いたけれど、足の痛みも考え併せれば、一旦、帰って、出直したほうがいいかもしれない、と迷いが出てきた。足が直ってから再出発するのもありかも。
 でも、できればフルで歩き切りたいよ。いっぺんに一周するのは、なかなかできない経験だと思うので。

 朝のお勤めのため、本堂へ。
 お勤めに参加できるのが、宿坊のいいとこだよね。


 一般公募で集めた天井絵が楽しい。


 マリリン・モンローもいる。
 マリリン・モンローの左隣って、元は誰の絵だっけ? 名画の中の女性だったと記憶する。誰の絵だか思い出せず、気持ちが悪い。知っている人、教えてプリーズ。

 ここのお寺のお勤めは、独特な雰囲気。般若心経読経の間に叩かれる太鼓のリズムが煽情的。


 朝ご飯を食べて、歩き出す。
 
 外は雨。かなりの大雨。
 けっこう険しい道も。雨水で滑りそうで怖い。岩の上で動けず、しばらく立ち往生も。旅を続けるために、怪我するのだけは避けたい。
 服やら鞄が真っ赤に。首にかけた輪袈裟が、雨水で色落ちした。

 平坦な海沿いの道に出たものの、海風と横殴りの雨で寒い! 震えながら歩く。


 やっとの思いで宿に到着。全身、雨でぼとぼと。ぶるぶる震えて、靴下も脱げない有様。