お遍路体験記 16日目 2017年3月23日


 おはようございます。

 早朝に、えっちらおっちら歩き出す。
 山道がきつい。険しくはないけど、長く続いている。
 もう半月も歩いているんだから、いい加減、地図の見方に慣れてほしいところだけど、坂道と平地では、同じ距離でも大変さが違うってことを考えて歩くプランを練ることがどうしてもできない。

 小雨の中、一歩一歩、歩く。

 旅立つ前は、お遍路をしながら人生のこととか考えようと思っていたけれど、実際に歩いてみると、そんな余裕はない。足が痛いから、一歩踏み出すのにも一苦労。
 でも、足の痛みという体の感覚を観察しながら歩く作業は、ヴィパッサナー瞑想に似ているといえば、似てる。
 人間は、過去のことを思い煩うか、未来のことを心配することで悩みが生じるでしょう? 現在の一瞬、足を運ぶ瞬間のことしか考えられない状態は、精神衛生上、よろしいかもしれない。


 27番、神峯寺。お庭の手入れされた、美しいお寺だった。


 お地蔵さんの中に、ホラーゲームに出てきそうなシェイプのお方が混じっている。
 私、お地蔵さんって好きなんだ。前掛けの色褪せた感じとかがいい。ずっと見ていたい。


 湧き水をいただいた。ペットボトルに入れてガブ飲み。

 ホテルまでの道を、ひたすら歩く。
 雨の中、足が進まない。
 夕飯を買うためにスーパーに寄ったら、70代ぐらいの女性に声を掛けられた。
「羨ましい。私も若かったら行きたいのよ」と仰る。
 年齢は、あんまり関係ないと思うけど、どうだろうか。本当に行きたいなら、すべてを投げ打ってでも行ったらいいのにって思うなぁ。きっと、他に優先すべきことがあるから、旅立たないだけなんじゃないかな。
 健康とかお金とか家族のこととか、いろいろ事情はあるだろうけれども。
 私も旅立つ決心がつくまで15年もかかったわけやから、偉そうには言えないのはわかってる。
 行きたくても行けない人がたくさんいるんだから、旅立てた境遇に感謝して歩かせてもらわんとあかんわ。

 スーパーを出て、ふらふら歩いていたら、遠くから、「お遍路さーん、お接待しますよ」と声を掛けてくださった男性が。500円いただいた。ありがとうございます。


 全身、雨水でボトボトでホテルに到着。

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