全5回の裁判の判決日。第1回のみ弁護士さんと一緒に傍聴に行くイベントに参加したのですが、続きが気になるので残りの公判もすべて一人で傍聴に行く結果に。
同じマンションの住人による殺人未遂事件。酔って口論になった末に、胸を刺してしまった。
被告人は「被害者が部屋に押しかけてきた。部屋の前でドアを叩いて『出てこい』と叫んだ。身の危険を感じたので正当防衛」と主張。
被害者は「ドアを叩いたり叫んだりしていない。被告人が廊下にいたところをつかまえて文句を言った」と反論。
深夜で目撃者は被害者の婚約者だけ。婚約者は被害者の都合のいい証言をする可能性があるため信用性に欠ける。正当防衛が認められるかどうかで、両者の将来が大きく変わってくる。
2人とも二十代で、前途のある若者。被告人は新入社員として働き始めたばかりで、正当防衛の認定を受けて社会人としての生活を守ろうとしている。被害者は刺された傷が痛み、肉体労働に支障が出ている。傷が残ったことから将来に子供ができたときにプールなどに連れていきにくくなることを心配している。被告人を有罪にして、民事でも賠償請求をするつもりでいるらしい。
証拠の乏しい中、裁判員と裁判官はどのような判決を下すのか。2人の運命の分かれ道。