お遍路体験記 46日目 2017年4月22日


 昨日の山登りで足が腫れているけれども、その他の体調はOK。


 61番、香園寺(こうおんじ)。


 なんだか、重厚でかっこいい建物だったよ。
 本尊は建物の2階。


 奥のビルにくっついている、赤い三角形が気になる。
 何のマークだろうね。町を支配している秘密結社のマークみたいじゃない?
 こんなにデカデカとマークを表示している時点で、秘密でも何でもない気もするけれど。


 62番、宝寿寺。
 このお寺は、いろいろとトンガっている。
 まず、納経受付時間が他の札所と違う。1時間、短いの。しかも、お昼休憩もある。
 あと、他のお寺では、納経を済ませると本尊を書いた小さな絵をいただけるのだが、ここでは有料。他の札所と足並みをそろえてほしいと裁判まで起こされたみたいだけど、このお寺の言い分が通り、裁判に勝ってしまった。
 このお寺にも言い分はあるのだろう。だけど、お遍路させてもらう側としては、他に合わせてもらえるとありがたい。納経時間が短いのを知らなくて、間に合わなかったら、次の日の旅程を大幅に変更しないといけなくなるから。


 63番、吉祥寺。
 私、ここのお寺が好き! 象の石像とかがあって、なんともインドっぽい!


 成就石。


 目を閉じて、穴の中にお杖の先を入れることができたら、願いが叶うらしい。
 やり方がいまいちわからなかったので、納経所で「石に向かって、お杖を投げたらいいんでしょうか」と質問したら、「お杖はお大師様の代わりだから、投げたりしたらいけませんよ」と優しく諭された。ごもっともです……。
 どうやら、スイカ割りみたいに、目を閉じながら、杖を前に付き出して前進するものらしい。


 64番、前神寺(まえがみじ)。


 たまたま御開帳の時期だった。見たかったけど、先を急ぐしお金もかかるので、迷った末にやめた。


 道を歩いていたら、蜜柑とハンドタオルをいただいた。
 私が歩いているところを車で通り過ぎたので、蜜柑を持って、家の前で待っていてくれたんだって。


 本日の宿。ビジネスホテル。


 道端で立ち話をしていた女性に、いただきました。

お遍路体験記 45日目 2017年4月21日

 今日で45日。
 旅に出る前に「45日間でまわり切る」ことを目標にしていたのだが、実際、45日目にしてまだ60番に向かっているところという……。仕事をしながらとはいえど、目標日数に比べて遅すぎる。遅い分、宿泊日数も増えるから、予算も大幅オーバー。
 一旦、大阪に帰って出直そうかとも考えた。何度考えたことか。Mさんにも電話で相談にのってもらった。でも、できたら通しで一巡したい。もう少し粘ってみようか、と。どうしても足が動かなくなったら、リタイアするけどね。まだいける!


 ゆっくりゆっくり歩く。
 他の歩き遍路の人に、何人も抜かれながら。


 擦れ違った外国人のカップルにもらった。


 神社にも寄りたいけど、時間がない。残念。


 60番、横峰寺。
 このお寺に100回以上お参りしている、地元の女性に出会った。
 100回やで! 私なんて、1回お参りするだけで、ひーひー言ってるのに。


 お参りを済ませ、同じ宿に戻る。昨晩にいただいた地図が大変役に立った。
 今夜は、すきやき。

有栖川有栖さん×今村昌弘さん トークイベント

 大阪梅田の紀伊國屋本店が主催するトークイベントに行ってきたよ。
 有栖川有栖さんと、新人作家の今村昌弘さんのトーク。
 今村昌弘さんは、昨年、『屍人荘の殺人』で鮎川哲也賞を受賞した後、「このミステリーがすごい!」と「週刊文春ミステリーベスト10」と「本格ミステリ・ベスト10」で第1位に輝き、見事、三冠を獲得したんだって。今回のイベントは、その三冠記念。
 この前、ポッドキャストの番組で、角田光代さんのインタビューを聴いていたんだけど、角田さんが「最近のインタビュアーの中には、インタビューをするにもかかわらず、該当の作品を読まずに来る人もいるので……」といった趣旨の苦言を呈していた。そうやんねー、最低限、本は読んでくるのが礼儀やし、読まずに質の高いインタビューをするなんて無理やんなー、と、激しく同意した。
 しかし、今回のトークイベントを前にして、私は今村さんの『屍人荘の殺人』を読了することができなかった。なんせ、イベントの始まる1時間前に買ったもので。他人のことを批判するのは簡単やけど、いざ自分が理想通りに行動できるかというと、なかなかどうして、難しいものやねえ。イベント中に、「まだ読んでいない人は手を挙げてもらえますか?」って言われたけど、恥ずかしくて挙手できなかった。
 有栖川さんと今村さんのサインもゲットしました。
 サインしてもらう列に並んでいる間に、主催者側の紀伊國屋書店の担当者さんとちらっと話した。紀伊國屋本店は、これから月1回ぐらいのペースでこのようなイベントを開いていく予定なんだって。担当者さんが仰るに、第1回目である今回は、特別に面白い会になったのではないか、と。
 有栖川先生が、新人の今村さんを気遣いながら、すごくトークを盛り上げていた。流石はベテランの貫禄。担当者さんも、有栖川先生の気遣いと話術を絶賛していた。
 ところで、今村さんの『屍人荘の殺人』、めっちゃ面白いらしい。1万部や2万部売れたらまずまずというミステリー小説の中で、すでに15万部売れているんだって。私はまだ10分の1しか読んでいないけど、続きが楽しみ。
 明日からしばらくバイトがあるから、通勤電車の中で読もうと思ってる。
 
 

裁判傍聴ナイト

 1/8(月)の夜、トークイベントに行ってきた。
 「裁判傍聴ナイト」。
 ニコニコ動画でお馴染みのニポポさんと、裁判傍聴ライターのJazzyさんのトークを、ビールをちびちびやりながら聞かせてもらった。
 Jazzyさんは、すごいスタイルのいい女性だった。ダイエット中の身としては、羨ましい限り。

 ↓Jazzyさんのブログ
 Jazzyの裁判傍聴記とか♡

 いろいろと制約があってテレビなんかじゃとても放送できないような内容の話が聞けて勉強になった。
 いろんな事件があって、人間って業が深いなぁ、とつくづく思った。

 帰りがけに、ニポポさんに握手をしてもらったよ。

お遍路体験記 44日目 2017年4月20日


 朝のお勤めに参加。
 住職のお話が心に染みた。
 亡くなられた奥様への想いや、奥様と一緒に歩いている気持ちでお遍路をされた話など。
 なんか、人間への固執具合が私と似ている気がする。
 本来、仏教は執着を捨てるよう促すものだと思う。その意味では、住職のお話は仏教的ではないのかもしれない。でも、私は人間的に好きだなあ。


 宿坊を出て、次の札所へ向う道すがら、ユニークな人に遭遇。声を掛けて、写真を撮らせてもらった。


 59番、国分寺。


「握手修行大師 伊予 国分寺
 お大師様と握手をして 願い事を一つだけ
 あれもこれもはいけません
 お大師様も忙しいですから
 五十九番 国分寺」

 石の右手を握って握手させていただいた。
 願い事は、もちろん「作家になれますように」。


 通りがかりの食堂でご飯。

 満腹になったところで、再び歩き出した。
 さっき出会った日本一周の方に遭遇。
 彼は20代で、健脚。私は歩くのが遅いので先に行ってくれていいよと伝えたのだが、「急いでないし、合わせますよ」と言ってくれた。しばらく一緒に歩くことになった。


 コンビニで休憩。日本一周の彼が、アイスクリームをおごってくれた。
 お返しに、コーヒーをご馳走する。


 ソーラーパネルで、自家発電できるようになっている。スマホの充電も、これでOK。

 歩きながら、身の上話を聞かせてもらった。途中で、ウクレレの弾き語りも披露してくれた。彼のお蔭で楽しく歩けた。

 彼は基本的に野宿。今夜は道の駅で泊まるんだって。
 握手を交わし、Y字路でお別れした。再び一人で歩き出す。


 宿に到着。


 道を歩いていて頂いたお接待。


 しゃぶしゃぶ。長らくベジタリアンをやっていた私には、牛肉はまだちょっと抵抗があるんだけど……。
 夕食時、明日お参りする札所までの手書きの地図をいただいた。
 明日の札所は山の上にあり、かなり気合いを入れないと辛そうな行程。一歩一歩、歩くしかない。

お遍路体験記 43日目 2017年4月19日


 54番、延命寺。


 55番、南光坊(なんこうぼう)。


 56番、泰山寺。


 57番、栄福寺。


 お願い地蔵。
 私のお遍路は恩師の供養のためで、各札所に納めるお札にも供養を願う一文を書いているのだが、せっかくお願い地蔵様にお会いしたので、私個人のお願いをしてみようかな、と思った。
 私、小説で、賞を取ってみたいの。ずっと長いこと願っているけれど、なかなか叶わない。というのも、年に1作ぐらいしか書いていないし、このままではいつまで経ってもあかんよね。少しずつでもいいから、毎日書くようにせなあかん。
 わかってはいるものの……。


 58番、仙遊寺。


 ここの宿坊を、何日も前から予約してある。
 他のお遍路の人に「お薦めの宿はありますか」って聞いたら、この宿坊を挙げる人が多い。


 「無我の間」に通された。


 広間のベランダには、椎茸が干されていた。


 椎茸越しの風景。


 精進料理の夕食。
 蜜柑の皮の天ぷらが、香りが良くておいしかった。

お遍路体験記 42日目 2017年4月18日

 昨日と打って変わって快晴。
 海を見ながら歩く。

 道端で、テレビ取材のクルーに取り囲まれる。朝のニュース番組向けのインタビューらしい。
 人前に出るのがあまり好きじゃないので、断りたかったけど、「取材いいですか?」といった問いかけがなく、いきなり撮られたので、流れでインタビューを受けてしまった。
 なんでお遍路に回ってるのか、とか、愛媛のどこが良いか、とか、いろいろ聞かれた。


 道の駅にご飯を食べに寄った。
 店員の女性に、「さっき、車で通りかかったんですけど、テレビのインタビューを受けてましたよね」と笑われた。


 黒ゴマアイス。
 以前、どこぞの民宿で居合わせたお遍路の方と再会。アイスクリームを食べながら話し込む。


 道端。自動販売機で飲み物を買っている地元の人の前を通り掛かったら、ジュースを奢ってくださった。


 今日の宿は、ボートの免許を取るための施設の中。


 部屋から海が一望できる。


 道の駅で買った蜜柑を食べながら、のんびりと海を眺めて過ごす。
 食事は出ないので、近くのコンビニに食料を買いに出た。

お遍路体験記 41日目 2017年4月17日

 朝風呂に入っていたら、おばちゃんの5人グループがやってきた。
 タオルをお盆の代わりにして、アキラ100パーセントの物真似で盛り上がりはじめた。しかも、本物のアキラ100パーセントみたいにきっちり隠せているわけではなく、全部見えてるという……。朝からえらいもんを見てもうた。


 朝から雨。
 49番、浄土寺。


 50番、繁多寺。


 51番、石手寺(いしてじ)。
 雨が激しくなってきた。
 東大阪からきたご夫婦と知り合う。お2人には二十代のお嬢さんがいるんだって。お嬢さんは結婚しているけど、なかなか子どもができなくて悩んでいた。石手寺さんにお願いしたら子どもができるという噂を聞き付けて、お参りしたところ、なんと双子ができたらしい。
 今日は、東大阪から、双子懐妊のお礼参りに来たのだとか。


 道後温泉の前を通りかかる。私も入りたい。雨に濡れて寒いし。
 しかし、時間がない。渋々、素通り。


 地元の方に、お接待で缶コーヒーをいただく。

 道に迷う。雨なので、紙の地図も開きにくい。
 やばい。時間的に間に合わない。
 車で通りかかった男性が、「次の寺の場所を知っているから、良かったら送ろうか?」と申し出てくださる。
 お言葉に甘えて、乗せていただく。
 が、送り届けてくださった場所は、次にお参りすべき52番ではなく、53番だった。車に乗せてくださった方にお礼を言って、車を出る。52番までダッシュ。


 52番の門。ここから本堂まで、まだまだあった。


 52番、太山寺(たいさんじ)。


 53番、円明寺(えんみょうじ)まで、ダッシュで戻る。納経所の閉まるぎりぎり前に到着。


 
 お寺を出る。
 夕食を買うためにスーパーへ。ロッカーの前で濡れた衣服を拭いていたら、地元の人に話し掛けられた。
 私が大阪から来たことを告げると、「大阪には出張でよく行くけど、大阪の人って冷たいよね」と仰る。
 冷たいわけではないと思うよ。四国みたいにお遍路の文化はないから、初対面の人に話し掛けたりとかはしないけどね。話す切っ掛けが少ないだけで、ハートが冷たいわけではないと説得したが、あまり納得がいかない様子。


 本日の宿。


 布団の中に乾燥機を入れて、温かくしておいてくださった。
 細やかなおもてなしに感謝。


 手作りの甘酒をいただいた。あったまった。

お遍路体験記 40日目 2017年4月16日


 朝ご飯をたっぷり食べて出発。

 しばらく歩いていたら、背後から足音が。
 振り返りと、数日前に一緒に歩いた70代のおっちゃんがいた。
「どう? びっくりした? この前、後ろからつけられてビックリしたから、今回はこっちが驚かせようと思って。1キロぐらい前から黙ってついてきた」
 ええー?
 確かにこの前、後ろから追いついて驚かせたけれども、わざと尾行したわけじゃない。1キロもつけられていたと思うと、ちょっと怖いねんけど。
 嫌だなぁと思いつつ、歩く方向が一緒なので、同行することに。
 おっちゃんは、次の札所、46番、浄瑠璃寺の近くで泊まる予定らしい。近くの道後温泉で、同窓会があるんだって。お遍路を中断して、2日ほど滞在するらしい。
 私は今日中に、もう48番まで行く予定だから、おっちゃんとは46番でお別れになる。おっちゃんが2日間、道後温泉にいる間も私は先へ行くから、きっとこの先会うことはないだろう。浄瑠璃寺まで我慢。


 地元のボランティアの方にお接待を受けた。


 手作りのお味噌汁がおいしかった~。


 歩いていたら、おっちゃんの携帯電話が鳴った。
 同窓生からの電話だったらしく、歩きながら話し込むおっちゃん。
「今なぁ、彼女の歩いてるところ」と、自慢げに話す。
 ちょっと、私はいつからおっちゃんの彼女になったんや、と、心の中で突っ込む。
 電話が終わった後、同窓生と話したことで勢いがついたらしく、「3月7日という、同じ日にお遍路をスタートして、途中で何度もばったり会ったというのは、きっと運命にちがいない」とか、「70歳のおっちゃんなんか、興味ないよな……ないよな? どう?」とか、やたらしつこく聞いてくる。
 年齢の問題じゃなくて、お遍路という修行中の身でありながら、口説いてくる心構えがあかん。
 はっきり言ったほうがよかったのかもしれないけど、次の札所まで歩いたら、二度と会うこともないし、無暗に傷付ける必要もないと判断。
 同窓会で、「彼女ができた」とか自慢されるのは、ちょっと嫌やけどね。
 早く別れたくて、速足で歩いていたら、足先を指にぶつけて爪が剥がれた。


 46番、浄瑠璃寺。お遍路で賑わっていた。
 お参りをした後、おっちゃんと別れた。


 47番、八坂寺。


 右に極楽の絵、左に地獄の絵が描かれている。


 48番、西林寺(さいりんじ)。


 たかのこのホテル。
 インターネットで予約したけど、温泉もあって、いいホテルだった。民宿よりは、ちょっと高いけど、奮発しただけあった。連泊したい。
 3日ほど前に出会ったお遍路の方に再会した。話し相手がほしそうにしていたし、私もお話したかったけど、なんせ仕事に追われているもので……。
 後になって、愛想がなくて悪かったなぁと、後悔する。


 パソコン仕事をしながら、ディナーブッフェ。